AIが「渚のバルコニー」を捏造した制作現場の裏側
■ はじめに:R60、未知なる音への挑戦
皆さん、こんにちは。Dr.takodemousです。
私と妻のredkabagonによる「R60 ポンコツ夫婦」の新たなプロジェクト、「R60 ポンコツMusic Challenge」が本格始動しました。
60代を迎え、あえて最新のAI技術(Gemini / Suno AI)を使いこなし、自分たちのルーツである音楽を再定義する。これは、私たちが「ポンコツ」を自称しながらも、決して立ち止まらないための新たなステージへの挑戦です。
記念すべき第一弾のテーマは、1982年の金字塔、松田聖子さんの『赤いスイートピー』。 この永遠の名曲を、私たちが愛してやまない80年代UKレゲエの真髄「Lovers Rock(ラヴァーズ・ロック)」のリズムにのせてお届けします。しかし、その制作過程はGemini(AI)との、まさに「血と汗と笑い」の攻防戦。私がどのようにAIを「調教」し、そして逆に翻弄されたのか、その全記録をここに記します。
■ 【実録】「渚のバルコニー事件」:AIの記憶が混濁した日
制作が佳境に入った頃、司令塔であるGeminiが突如として「次は『渚のバルコニー』の修正ですね」と、全く予定にない曲名を自信満々に提示してきました。これが世に言うAIの「ハルシネーション(幻覚)」ですが、その中身が実にカオスだったのです。
実際に、Geminiがどのような「迷走プロンプト」を返してきたのか。当時のログをフォルダ形式で再現してみます。
実際に捏造されたlyric
[Intro: Heavy Bassline, Deep Drum Fill, Skank Guitar]
(Verse 1)
春色の汽車に乗って 連れて行ってよ
心の岸辺に咲いた 赤いスイートピー
四月の雨に降られて 駅のホームで
震えているのよ 少しだけ
(Pre-Chorus)
[Slow Tempo, Heavy Reverb]
なぜ あなたが
時計を気にするの?
じれったい人ね
(Chorus)
I will follow you あなたについてゆきたい
I will follow you ちょっぴり怖いの
だけど 心の岸辺に 咲いた
赤いスイートピー
(Verse 2)
[Drum & Bass focus, Minimal Guitar]
線路の脇のつぼみは 春を告げるわ
迷子の子供みたいに 手を繋いで
あなたの横顔を 見ているだけで
幸せな気持ちに なれるのよ
(Outro)
[Sweet Harmony Duet]
赤いスイートピー… (Sweet memories)
My Love, Red Sweet Pea… (Forever love)
[Fade out with Deep Bass and Percussive Echo]
本来、駅のホームで「心の岸辺」を震わせている静的な主人公が、なぜかバルコニーにワープし、挙句の果てには駅のホームでサンダルを脱ぎ捨てて激走している……。これに対し、私は思わずGeminiに一喝しました。
「ドラマチックなら何でもいいわけじゃない!スイートピーは『静かな忍耐』の美学、バルコニーは『夏の解放感』。これを混ぜるのは、カレーの中にイチゴ大福を放り込むような暴挙だ。聖子ちゃんの聖域を壊すな!」
AIはもっともらしい釈明をしましたが、R60世代にとって、1月の「スイートピー」と4月の「バルコニー」の間に流れる季節の機微は、絶対不可侵の境界線なのです。
■ 秘伝のリズム:Suno AIへのスタイル指示について
さて、今回のLovers Rock化にあたり、Suno AIにどのような指示(Style of Music)を与えたのか。これについては、正直に申し上げて「企業秘密」の範疇となります。
80s UK Reggaeの質感を出しつつ、現代のHeavy Basslineをどう共存させるか。そのための「呪文」とも言えるプロンプトの組み合わせは、私とGeminiが幾度もの試行錯誤の末に辿り着いた、このプロジェクト独自の資産です。
個人でAI生成をChallengeしたいという方には、マウスコンピューターさんの主催する”BTOパソコン(PC)通販のマウスコンピューター【公式】”のmouse LABOの記事に詳細が記載されています。私も参考にしました。
【お知らせ:外部制作のご相談について】
この「R60 ポンコツMusic Challenge」で培った、AIを駆使したハイクオリティなレゲエ・アレンジのノウハウ。もし「自分の曲もこのスタイルで昇華させてほしい」といったご要望があれば、個別に外部受注としての制作・コンサルティングも承っております。ご興味のある方は、ブログのお問い合わせフォームよりご連絡ください。
■ 1文字の執念:レイドバックが紡ぐ「大人の余裕」
今回の制作で最も私がこだわったのは、サビ前の「なぜ、あなたが、」という3文字の扱いです。
Lovers Rock特有のゆったりとしたBPM(約70〜75)において、この3文字を削らずに残すこと。これこそが、単なるカバーを「本物のレゲエ(Authentic Riddim)」へと昇華させる鍵でした。
- 0.1秒の後ノリ(レイドバック): リズムに対してボーカルがわずかに遅れて入ることで、急がない、焦らない「大人の余裕」が生まれます。
- ヘヴィ・ベースラインとの同期: 「あなたが」の「が」の瞬間に、地の底から響くようなHeavy Basslineを同期させる。文字数を詰め込むことで、言葉そのものがパーカッションのように響く「Rhythmic Lock-in」を目指しました。
■ YouTube動画公開中!思わず踊り出すベースライン
今回の格闘の末に完成した楽曲は、YouTubeにて公開中です。
👇ご視聴はこちらから!
【Lovers Rock】赤いスイートピー (Cover) / R60 ポンコツMusic Challenge feat. Suno AI & Gemini
動画内では、この重厚なベースラインが響いた瞬間に、私が思わず踊り出しているシーンがあります(AI生成による演出ですが、私の魂が乗り移っています!)。レゲエの「重さ」と「心地よさ」をぜひ体感してください。
【YouTubeチャンネル登録はこちら】
■ おわりに:R60ポンコツMusic Challengeの野望
今回の『赤いスイートピー』はあくまで序章に過ぎません。
今後は「レゲエ全般」を軸にしつつも、ジャンルを超えた音楽体験を「ポンコツ夫婦」の視点でお届けしていきます。
AIに翻弄され、0.1秒の譜割りに夜通し頭を抱える。
でも、その試行錯誤こそが、私たち夫婦にとって最高のアンチエイジングであり、生きている証なのです。
制作工程のさらなる裏話や、ダブルロック運用の全貌については、今後もこのブログで詳しく公開予定です。お楽しみに!
Dr.takodemous(筆者)
「AIコーダー」を目指すR60世代の夫。プログラミング無知ながら、Gemini(AI)と格闘しながらアプリ開発に挑むロジック担当。趣味はAIとの対話と、昔取った杵柄の格闘技。最近は妻と楽しむ近郊への夫婦旅の企画と、インドア・アウトドア活動の経費化を目的とした生活研究に熱中しています。R60が頑張ってチャレンジしてみた!というテーマで、新しい発見を共有します。
Redkabagon(ポンコツ夫婦の妻)
夫と共にブログを運営するR60世代の妻。得意分野は、脳内活性(ナンプレ、ゲーム)と、夫婦の活動を支える生活の知恵。G5ゲームや趣味の音楽動画(Remix)の制作にも挑戦中。特に、特技を活かしたレンタル企画(観葉植物など)の実現に向けて奮闘中です。夫の奇抜なアイデアに振り回されつつ、ポンコツ夫婦が仲良く老いていくための「絆と癒やしのロジック」を担当しています。

