live配信も見逃すなかれ
色々なカテゴリーの番組がFire TV Stickでは視聴可能となっています。すごく今更なんですけども。因みにデフォルトの設定以外にも、アプリをダウンロードすると視聴ができます。勿論有料チャンネルや、ペイパービューチャンネルはアカウント登録などの設定が必要ではありますが。今回はAmazonPrimevideoのlive配信の、しかも再配信の番組をご紹介いたします。付け加えて、なんと井上尚弥選手の東京ドームの試合となれば、観るしかないとおもいませんか。
LIVE BOXING 8
LIVE BOXING 7のブログでも記載いたしましたが、とうとう井上尚弥選手本人がLIVE BOXINGに登場いたします。話題性といえば、那須川天心選手の試合がプロモートされることが多いLIVE BOXINGですが、日本人の中で井上尚弥選手ほどビッグネームは見当たらないとおもいます。
尚、井上尚弥選の試合は2022年にノニト・ドネア選手と”WBA””IBF””WBC”の3団体王座統一戦を行っており、その試合もLIVE BOXINGにて視聴できます。そして大人の事情からか、それ以降のバンタム4団体統一戦や、階級を上げた後の4団体統一王者への挑戦試合(スティーブン・フルトンとマーロン・タパレス)は他所の配信となっております。
もともとビックネームであったのが、ノニト・ドネア選手で拍を更につけ、普通ならば上昇曲線のピークでもおかしくない実績を、数戦の消化でバンタム級とスーパーバンタム級の4団体統一を成し遂げるところが、”怪物”と呼ばれる所以なのだろうとおもいます。ノニト・ドネア選手とのLIVE BOXINGをリンクしておきますので、是非とも視聴ください。
いまさらながら井上尚弥選手とは
戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
1 | 2012年10月2日 | ☆ | 4R 2:04 | KO | クリソン・オマヤオ | フィリピン | プロデビュー戦 |
2 | 2013年1月5日 | ☆ | 1R 1:50 | KO | ガオプラチャン・チュワタナ | タイ | |
3 | 2013年4月16日 | ☆ | 10R 1:09 | TKO | 佐野友樹(松田) | 日本 | |
4 | 2013年8月25日 | ☆ | 10R | 判定3-0 | 田口良一(ワタナベ) | 日本 | 日本ライトフライ級タイトルマッチ |
5 | 2013年12月6日 | ☆ | 5R 2:51 | TKO | ヘルソン・マンシオ | フィリピン | OPBF東洋太平洋ライトフライ級王座決定戦 |
6 | 2014年4月6日 | ☆ | 6R 2:54 | TKO | アドリアン・エルナンデス | メキシコ | WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ |
7 | 2014年9月5日 | ☆ | 11R 1:08 | TKO | サマートレック・ゴーキャットジム | タイ | WBC防衛1 |
8 | 2014年12月30日 | ☆ | 2R 3:01 | KO | オマール・ナルバエス | アルゼンチン | WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ |
9 | 2015年12月29日 | ☆ | 2R 1:20 | TKO | ワーリト・パレナス | フィリピン | WBO防衛1 |
10 | 2016年5月8日 | ☆ | 12R | 判定3-0 | デビッド・カルモナ | メキシコ | WBO防衛2 |
11 | 2016年9月4日 | ☆ | 10R 3:03 | KO | ペッバーンボーン・ゴーキャットジム | タイ | WBO防衛3 |
12 | 2016年12月30日 | ☆ | 6R 1:01 | TKO | 河野公平(ワタナベ) | 日本 | WBO防衛4 |
13 | 2017年5月21日 | ☆ | 3R 1:08 | KO | リカルド・ロドリゲス | アメリカ合衆国 | WBO防衛5 |
14 | 2017年9月9日 | ☆ | 6R 終了 | TKO | アントニオ・ニエベス | アメリカ合衆国 | WBO防衛6 |
15 | 2017年12月30日 | ☆ | 3R 1:40 | TKO | ヨアン・ボワイヨ | フランス | WBO防衛7 |
16 | 2018年5月25日 | ☆ | 1R 1:52 | TKO | ジェイミー・マクドネル | イギリス | WBA世界バンタム級タイトルマッチ |
17 | 2018年10月7日 | ☆ | 1R 1:10 | KO | ファン・カルロス・パヤノ | ドミニカ共和国 | WBA防衛1 / WBSS1回戦 |
18 | 2019年5月18日 | ☆ | 2R 1:19 | TKO | エマヌエル・ロドリゲス | プエルトリコ | IBF世界バンタム級タイトルマッチ WBA防衛2 / WBSS準決勝 IBF・リングマガジン王座獲得 |
19 | 2019年11月7日 | ☆ | 12R | 判定3-0 | ノニト・ドネア | フィリピン | WBA・IBF世界バンタム級王座統一戦 WBA防衛3・IBF防衛1 / WBSS決勝 |
20 | 2020年10月31日 | ☆ | 7R 2:59 | KO | ジェイソン・モロニー | オーストラリア | WBA防衛4・IBF防衛2 |
21 | 2021年6月19日 | ☆ | 3R 2:45 | TKO | マイケル・ダスマリナス | フィリピン | WBA防衛5・IBF防衛3 |
22 | 2021年12月14日 | ☆ | 8R 2:34 | TKO | アラン・ディパエン | タイ | WBA防衛6・IBF防衛4 |
23 | 2022年6月7日 | ☆ | 2R 1:24 | TKO | ノニト・ドネア | フィリピン | WBA・WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦 WBA防衛7・WBC獲得・IBF防衛5 |
24 | 2022年12月13日 | ☆ | 11R 1:09 | KO | ポール・バトラー | イギリス | WBA・WBC・IBF・WBO世界バンタム級王座統一戦 WBA防衛8・WBC防衛1・IBF防衛6・WBO獲得 |
25 | 2023年7月25日 | ☆ | 8R 1:14 | TKO | スティーブン・フルトン | アメリカ合衆国 | WBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ |
26 | 2023年12月26日 | ☆ | 10R 1:02 | KO | マーロン・タパレス | フィリピン | WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級王座統一戦 WBC防衛1・WBO防衛1 WBA・IBF・リングマガジン王座獲得 |
27 | 2024年5月6日 | ☆ | 6R 1:22 | TKO | ルイス・ネリ | メキシコ | WBA防衛1・WBC防衛2・IBF防衛1・WBO防衛2・WBCダイヤモンド王座獲得 |
井上尚弥選手のすごさは改めて素人が語る必要がないほど、世間にも知れ渡った存在になっており、格闘技に興味がない人でも”井上尚弥選手”と聞かれれたら誰なのか分かることが、全てを物語っている凄さといえます。
それでも素人なりに凄さを少しだけ紹介すると、先ずはプロ6戦目で世界チャンピオンになったことことが挙げられます。世界チャンピオンの器ではデビュー数戦で世界チャンピオンになることはよくあることでですが、1戦防衛した後なんと2階級上げたウエートで更に世界チャンピオンに挑戦する試合が組まれ、奪取した経緯をもっています。普通の状態であれば、階級をあげた場合いきなり世界戦を組むということは稀な部類にはいります。それが、2階級上げた初戦が世界戦という訳です。プロモート力がきっとある前提の交渉事なんだとおもいますが、実力を認定されなければ交渉すらしてもらえないのではないでしょうか。
この段階ですでに凄みを感じるのですが、冒頭でご紹介した通りバンタム級とスーパーバンタム級を既に帝冠しており、更に上の階級も視野に入れている様子です。まさしく”モンスター”の凄みといえます。
更に箔をつけるイベントとなったのが”トーナメントWBSS”といえます。トーナメントでありながら、タイトル戦も兼ねているといった過酷な状況をクリアして所謂優勝をしています。このトーナメントにはWBCのチャンピオンがベルトを賭けて登場していないので、不公平といえば不公平なのですが、後に4団体の統一王者を帝冠しています。
幸か不幸かWBSSは一回イベントが行われた後に、終了してしまった様子です。コロナ渦で行われたイベントに加えて、全団体のチャンピオンが参加していないなど、プロモート面が大変だったのだろうと予測します。それによってバンタム級では、井上尚弥選手が最初で最後の優勝者という拍が加わったことになります。
対戦相手のネリについて
”悪童”と呼ばれるルイス・ネリ選手(Luis Esteban Nery Hernández)ですが、そのように呼ばれる原因となった試合が幾つか存在しており、そのうちの2試合が当時WBCバンタム級日本人のチャンピオンであった山中慎介選手との世界戦に発生しています。
1試合目が2017年8月15日の試合の際に発生しています。内容は、中山選手からチャンピオンを奪取した後のドーピング検査の結果です。ネリ選手の尿検体からクレンブテロールに非常に酷似した禁止薬物のジルパテロールに対する陽性反応が出たと報告されました。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用)それにより世界王座が剥奪されたのですが、結構なグレー裁定が行われていたといわざるを得ません。結果的には、故意に薬物を摂取したのではなく、汚染された植物を食べてしまった可能性がある、という線引きです。
そして2試合目が2018年3月1日の試合になります。この試合はドーピング疑惑を清算するため、WBCからの指定試合での再戦が組まれていました。この試合で体重超過をネリ選手が起こしてしまい、救済処置(この点もグレー裁定だとおもわれます)の過程を経て試合が行われいます。結果的にはネリ選手が試合に勝ったものの、王座は空位という状態となりました。
山中慎介選手はネリ選手との試合まで、実にチャンピオンを12回の長きにわたり防衛をしていましたが、ネリ選手との2試合を経て引退しています。JBC(日本ボクシングコミッション)はネリ選手に対して、日本での事実上の永久追放処分である無期限の活動停止処分を科すことを決定しています。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用)
井上尚弥VSルイス・ネリ
あくまでも私の主観の発想ではありますが、この試合が日本国内で成立する前提は、各種の大人の事情が複雑に絡んでいるからだとおもいます。先ずWBCがメキシコに本部があることと、ネリ選手がメキシコの出身であることはほぼ密接に繋がっているとおもわれます。次にスティーブン・フルトン選手への挑戦権をかけた試合に、ネリ選手が勝利していることが関係してきます。そして井上尚弥選手が、スティーブン・フルトン選手からタイトルを奪取しました。
素人としてはフルトン選手が負けた時点で、挑戦権は消失してもおかしくないとおもいます。そもそも、スティーブン・フルトン選手が次戦戦う相手は、挑戦権を得た選手と行うのではないかとおもいます。この時点で既に大人の事情発令なのですが、WBCが勝者である井上尚弥選手に対して、スティーブン・フルトン選手と戦うはずだったネリ選手を、指定試合として決定させました。
最後にJBCが、ネリ選手無期限の活動停止処分を解除することになります。素人の率直な感想として、4団体統一戦を行わずにWBCのタイトルだけをかけて、海外で試合をすればいいのではないかとおもっています。東京ドームで興行を行うにあたり、4団体統一戦や日本人の宿敵キャラがいた方が、盛り上がることは間違えないのですが、絡み合った複雑なおとなの事情があることも間違えないのではないでしょうか。